夢見る夢子は、元アイドルに運命を感じてしまいました!
「夢か……」

たっくんがポツリと呟いた。



「アイドルは、ファンに夢を与えてくれますよね。
私、中3で初めての受験で、なんか毎日イライラしてて…
そんな時にテレビで美男子隊を見たり、CDを聴くとそういう嫌な気分も吹き飛んで、すごく幸せな気分になれました。
受験の日も、こっそりたっくんのブロマイドを持って行ったんですよ。
受かったのはそのせいかもしれません。」

当時のことを思い出すだけで幸せな気分になれる。
美男子隊は、幸せの象徴だね。



(あれ…?)



浮かれてる私とは裏腹に、たっくんはなんだか浮かない顔をしていた。
私、なんか良くないこと言った!?



「あ、あの……」

「あ、そうだ、俺、荷物取ってくるよ。」

「え?」

「コインロッカーに着替えとか置いてるんだ。
あ…本当に、しばらくここにいても良い?」

「は、はい。それは構いません。」

「ありがとう。本当に助かるよ。」



あれ?なんか、話を無視された?
何だろう?
私、おかしなことは言ってないはずなのに。
気にはなるけど、蒸し返すのもなんか悪い気がするし、そうなるともう気にしないようにするしかない。



たっくんの荷物はけっこうあるみたいだったから、私も付き添って行くことにした。
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