夢見る夢子は、元アイドルに運命を感じてしまいました!
「めちゃめちゃ厚かましいけど、しばらくお世話になります。」

「い、いえ、こちらこそ。」

そんな風に改めて言われると、なんて返せば良いのか迷ってしまう。



「住所借りて、今よりマシな所で働けるようになったら、食費や光熱費を入れるけど、今は無理だ。すまない。」

「そ、そんなこと…」

「その分、時間がある時は、家事をやるから。
用事があったら、何でも言って。」

「ええぇ…」



そりゃあ、家事をやってもらったら助かるけど、元アイドルのたっくんにそんなことさせて良いのかな?
でも、何もさせなかったら、逆にたっくんに肩身の狭い想いをさせるんだろうか?



「そんなに得意ってわけでもないけど、とりあえず、人並みのことは出来るから。」

「は、はぁ…
よ、よろしくお願いします。」

「でも、良かったよ。
昔の俺だったら、何も出来なかった。」

「え?」

「俺、事務所に入ったのが割と遅かったんだ。
入るまでは家事なんてやったことなかったし、事務所に入ってからは寮だったからやる必要なかったし、ちょっと前までは何も出来なかったんだ。」

だよね、だよね。
アイドルは家事なんてやらないよね。
っていうか、いつから出来るようになったのかが気になるよ。
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