夢見る夢子は、元アイドルに運命を感じてしまいました!




「じゃあ、行ってきます。」

「あぁ、気を付けてな。」

朝は一番気分の良い時。
だって、たっくんが毎朝、見送ってくれるんだもん。
まるで、新婚の夫婦みたいで心の中が幸せで満たされる。
たっくんは眠いだろうに、朝ごはんも欠かさずに作ってくれるし。



たっくんはあの後、深夜の清掃から、工場の夜勤に職を変えた。
その方がちょっとだけ時給が良くて、仕事も楽なんだって。
だから、平日はすれ違いばかり。
私が帰って来る頃には、たっくんはちょうどレッスンのために出掛ける。
そして、工場の仕事を終えて、朝、帰ってくる。
寂しいのは寂しいけど、土日はレッスンも工場も私も休みだから、一日中ふたりでいられる。



レッスンと仕事の両立は大変だし、仕事を減らしたら?と言ってみたこともあるけど、外で寝起きしてた時に比べたら、今はものすごく楽だって…
確かにそうかもしれないけど、ちょっと心配。







「ねぇ、松原さん、今夜ご飯食べに行かない?」

「あぁ…ごめんなさい。
今日はちょっと…」

「最近、なんだか付き合いが悪いわね。
もしかして、彼氏でも出来たの?」

「え?か、彼氏だなんて…」

「えーっ!何?赤くなって…
もしかして、図星なの!?」

「え、いえ、その…」

正確には彼氏ではない。
でも、二人で住んでるし、トラブルもなくうまくいってる…
あれ?じゃあ、彼氏って言っても良いかな??
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