幼馴染みとの契約交際が溺愛必須に変更されました。
知らず、またうつむいて考え込んでしまっていた私の顔を、倫之が頬を挟んで上げさせた。
「馬鹿、そんな景気の悪い顔するな。今日の主役だろ」
「……でも」
「由梨。おまえ、俺と結婚するの嫌か?」
「え。そ、そんなわけないでしょ」
「だったらもっと、嬉しそうな、幸せそうな顔してくれよ。俺は由梨と結婚できることになってから、ずっと、最高に嬉しいんだから」
「……倫之」
にっこりと、満面に笑みを浮かべる倫之は、この上なく輝いて見えた。私にはもったいないぐらいに。
そう考えた途端、こつんと、ベールを避けておでこを叩かれる。
「こら、また余計なこと考えただろ。自分にはもったいないとか何とか」
「…………」
「そういうこと考える必要ないって、何回言ったらわかる? 俺が、由梨を好きで選んだんだよ。それ以外に気になることがあるのか?」
何気なく言われる、自信に満ちあふれた台詞には、何度聞かされてもあまり慣れてこない。今回も思わず目を見開いていると。
「言っただろ、プロポーズの時。死ぬまで幸せでいさせるからって。絶対に、由梨を世界一幸せにしてみせる。子供も一緒に」