幼馴染みとの契約交際が溺愛必須に変更されました。

 ぎゅっと手を握りしめられた後、お互い、視線が自然に私のお腹へと向いた。まだ膨らみの目立たないそこには、新しい命が宿っている。当初「一年後ぐらいに」と予想していたよりも早く結婚することになったのは、そういうわけだった。
 ──そうだ、私の実家に挨拶に来た時にも、倫之は言ってくれた。『由梨さんと子供を必ず幸せにします』と両親に、今のように真摯な眼差しと声で。そして、倫之自身のご両親にも同じように。
 その約束を、彼が違えることはきっと無い。そう信じられる。
 だったら、何を不安に思う必要が、怖がる必要があるだろう? 私は自分自身に問うた。
 「……うん、ちゃんと覚えてる。倫之なら本当にそうしてくれるって、信じてるから」
 だから、怖いものなんか何もない。私も子供も、彼なら絶対に守りきってくれるはず。
 「だから、私でよければ、よろしくお願いします」
 プロポーズの時と同じ返事をすると、倫之はため息をついた。
 「違うって言ったろ。由梨じゃないと嫌なんだって、俺は」
 顔が近づき、唇がかすかに触れ合う。
 「愛してるよ、由梨」
 「──私も」
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