□TRIFLE□編集者は恋をする□
 
「今回の特集いいなー。あたしやりたかったなー」

思わず肩を落として俯いた私を無視して、デガワは仮台割を見ながらそうつぶやいた。

「あ、デガワも特集担当したいって思うんだ?」

ちょっと意外に思いながらデガワを見る。
いつも男とファッションの事しか興味ないと思ってたけど、ちゃんと仕事への意欲があるんだと知り彼女を見直す。

「だってラーメン特集って、楽でオイシイじゃないですか」

デガワはかわいらしい唇を少し尖らせて、甘えたように首を傾げて見せた。

「オイシイ?あ、ラーメンが?そっかデガワそんなにラーメンが好きだったんだ」

「違いますよ!あたしラーメンってかわいくないからあんまり好きじゃないです」

デガワは、食べ物にまでかわいらしさを求めるのか。
でも確かに女の子に敬遠されるような店構えのラーメン屋も少なくないけど。

「そうじゃなくて、ラーメンは毎年特集してるから前年の記事ちょっと変えればいいだけじゃないですか。
人気特集だから売り上げも伸びるし、アンケートも絶対いいし。オイシイ仕事ですよねー」


そう笑顔で言われて、

カチンと私の頭の中で何かが切れそうになった。
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