□TRIFLE□編集者は恋をする□
 

その時ポケットに入れていたスマホが鳴った。
03から始まる番号に、ウエディング本の新田さんかな?と思いながら電話に出る。

「はい平井です」

『あ、平井ちゃん?俺、岩本です』

「あぁ岩本さん。お疲れ様です」

この前の撮影で写真を撮ってくれたカメラマンの岩本さんだ。

『この前送った写真見たー?』

「美咲さんのですよね。見ました!とても綺麗でした」

『でしょー。俺やっぱり天才だよね』

「さすが岩本さんです」

相槌をうちながら笑っていると、岩本さんが声のトーンを落しさぐるような口調になった。

『でさぁ、美咲ちゃんは俺の事なんか言ってた?』

「はい?」

『俺本気で美咲ちゃんの事口説いてるんだけど、なかなか美咲ちゃんの本心がわかんなくて』

「ちょっと岩本さん。口説くって、美咲さん彼氏いますよ」

『彼氏がいるのは知ってるよ。でもあんな彼氏別れた方がいいと思うんだよね』

「え……?」

岩本さんの言っている意味が分からなくて首をかしげた。

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