怖い話しようよ
一年前、恋人とこの山道にドライブに来ていた女性が山道に置き去りにされ、何者かに性的暴行を加えられた上で殺害され、遺体を山道に置き去りにされた事件があったのだという。そして、犯人は未だに見つかっていない。
「そういえば、ニュースでそんな事件あったっけ……」
ぼんやりと光彦は思い出す。かなりの期間、ニュースで毎日のように報道されていたのだが、九州地方で大きな洪水が起きると世間の関心はそちらに向いてしまい、多くの人の記憶から忘れられてしまった。
「出そうじゃない?その殺された女の人の幽霊」
そんなことを理子がケラケラ笑いながら言ったその時である。運転している光彦の視界の端で、何かがゆらりと揺れた。
「うわっ!」
光彦はその正体に気付き、すぐにブレーキを踏む。幸いにも車はそれほどスピードが出ていなかったため、すぐに止まった。
「何?」
「どうしたんだよ?」
真一と学が訊ねる。光彦は緊張から呼吸を乱しながら、目の前を指差す。車の前には一人の女性が立っていた。
「そういえば、ニュースでそんな事件あったっけ……」
ぼんやりと光彦は思い出す。かなりの期間、ニュースで毎日のように報道されていたのだが、九州地方で大きな洪水が起きると世間の関心はそちらに向いてしまい、多くの人の記憶から忘れられてしまった。
「出そうじゃない?その殺された女の人の幽霊」
そんなことを理子がケラケラ笑いながら言ったその時である。運転している光彦の視界の端で、何かがゆらりと揺れた。
「うわっ!」
光彦はその正体に気付き、すぐにブレーキを踏む。幸いにも車はそれほどスピードが出ていなかったため、すぐに止まった。
「何?」
「どうしたんだよ?」
真一と学が訊ねる。光彦は緊張から呼吸を乱しながら、目の前を指差す。車の前には一人の女性が立っていた。