契約妻失格と言った俺様御曹司の溺愛が溢れて満たされました【憧れシンデレラシリーズ】
「まぁプライベートをさらけ出すのはお互いさまか」
「……え?」
楓が首を傾げると、彼はソファに身を沈めた。そして一段低い声で話しはじめた。
「俺も君と同じだ。結婚など一生するつもりはない。誰かと生涯をともにするなんて、まっぴらごめんだからね。君は男を信用できないと言ったが、私からしてみればそれはこちら側のセリフだ。女性は、信用できない」
突然、毒を吐きはじめた和樹に楓は目を見開いた。
さっきまでとはガラリと雰囲気が変わったように思うのは気のせいではないだろう。
BARで会った時の紳士的な彼とはまるで別人のようだった。
「打算的で贅沢好きで男をステータスでしか見ていない。あるいはやたらと男に依存して相手に入れ込み、誰彼かまわず嫉妬する。俺が知る限り、女性はこのふたつのパターンのどちらかだ」
そう言って彼は冷めた目で楓を見る。まるで楓がそうなのだといわんばかりだった。
あまりにも極端な見解に楓は思わず口を挟んだ。
「それは相手によると思います。この世に女性は星の数ほどいるわけですし」
なんだかどこかで聞いたことのあるセリフだなと思いながら。
つまり彼は楓と同じ異性不信ということか。
「もしかして副社長も、あまり女性と付き合ったご経験がないのですか? 世の中にはそうじゃない女性もいて……」
なにがあったか知らないが、決めつけない方がいいと言いかける楓の言葉を和樹が鼻で笑って遮った。
「まさか! 経験なら山ほどあるよ。……君じゃあるまいし」
「なっ……!」
失礼な答えに楓は言葉に詰まった。
「私は君みたいに想像だけで決めつけているわけじゃない。女性とは嫌というほど付き合った。実際の経験に基づく統計の結果だ」
馬鹿にしたように言う彼に、楓は撫然とした。
「……え?」
楓が首を傾げると、彼はソファに身を沈めた。そして一段低い声で話しはじめた。
「俺も君と同じだ。結婚など一生するつもりはない。誰かと生涯をともにするなんて、まっぴらごめんだからね。君は男を信用できないと言ったが、私からしてみればそれはこちら側のセリフだ。女性は、信用できない」
突然、毒を吐きはじめた和樹に楓は目を見開いた。
さっきまでとはガラリと雰囲気が変わったように思うのは気のせいではないだろう。
BARで会った時の紳士的な彼とはまるで別人のようだった。
「打算的で贅沢好きで男をステータスでしか見ていない。あるいはやたらと男に依存して相手に入れ込み、誰彼かまわず嫉妬する。俺が知る限り、女性はこのふたつのパターンのどちらかだ」
そう言って彼は冷めた目で楓を見る。まるで楓がそうなのだといわんばかりだった。
あまりにも極端な見解に楓は思わず口を挟んだ。
「それは相手によると思います。この世に女性は星の数ほどいるわけですし」
なんだかどこかで聞いたことのあるセリフだなと思いながら。
つまり彼は楓と同じ異性不信ということか。
「もしかして副社長も、あまり女性と付き合ったご経験がないのですか? 世の中にはそうじゃない女性もいて……」
なにがあったか知らないが、決めつけない方がいいと言いかける楓の言葉を和樹が鼻で笑って遮った。
「まさか! 経験なら山ほどあるよ。……君じゃあるまいし」
「なっ……!」
失礼な答えに楓は言葉に詰まった。
「私は君みたいに想像だけで決めつけているわけじゃない。女性とは嫌というほど付き合った。実際の経験に基づく統計の結果だ」
馬鹿にしたように言う彼に、楓は撫然とした。