契約妻失格と言った俺様御曹司の溺愛が溢れて満たされました【憧れシンデレラシリーズ】
家に帰ると、和樹はそのままリビングを横切り渡り廊下の方に向かって歩いていく。
別棟を目指しているのだと気がついて、楓は慌てて先回りした。
ドアの前で通せんぼをするように立ち、彼と対峙した。
「な、なんですか?」
尋ねると、彼が厳しい表情になって答えた。
「まずは現状を把握する」
つまりは、楓の部屋へ入り私生活をチェックしようということだ。
「い、嫌です!」
当然楓は拒否をする。
見られて困るようなものはなにもないが、ガサ入れみたいなことはされたくなかった。
「お互いのプライベートには干渉し合わないってはじめに約束したじゃないですか」
「この場合は仕方がないだろう」
「で、でも……!」
「おい」
和樹が楓を睨んだ。
「君はやる気がないということか?」
「そ、そんなことは……」
「なら、さっさとどけ。俺はこの件を君に一任するつもりはない。拒否するということは、離婚でかまわないんだな?」
そうまで言われては、彼の言う通りにするしかなかった。
楓が脇に避けると「手間をかけさせるな」と悪態をついてから、彼は一切躊躇することなく楓の部屋のドアを開けた。
ひとりで使うには少し広いゲストルームのふたつ並んだシングルベッドの窓側のひとつを楓は使っていて、そばに簡易デスクを置いてある。
別棟を目指しているのだと気がついて、楓は慌てて先回りした。
ドアの前で通せんぼをするように立ち、彼と対峙した。
「な、なんですか?」
尋ねると、彼が厳しい表情になって答えた。
「まずは現状を把握する」
つまりは、楓の部屋へ入り私生活をチェックしようということだ。
「い、嫌です!」
当然楓は拒否をする。
見られて困るようなものはなにもないが、ガサ入れみたいなことはされたくなかった。
「お互いのプライベートには干渉し合わないってはじめに約束したじゃないですか」
「この場合は仕方がないだろう」
「で、でも……!」
「おい」
和樹が楓を睨んだ。
「君はやる気がないということか?」
「そ、そんなことは……」
「なら、さっさとどけ。俺はこの件を君に一任するつもりはない。拒否するということは、離婚でかまわないんだな?」
そうまで言われては、彼の言う通りにするしかなかった。
楓が脇に避けると「手間をかけさせるな」と悪態をついてから、彼は一切躊躇することなく楓の部屋のドアを開けた。
ひとりで使うには少し広いゲストルームのふたつ並んだシングルベッドの窓側のひとつを楓は使っていて、そばに簡易デスクを置いてある。