契約妻失格と言った俺様御曹司の溺愛が溢れて満たされました【憧れシンデレラシリーズ】
夏らしいストライプ柄のスーツが涼しげで彼によく似合っている。
額にかかる癖のある髪が……とそこまで考えて楓は慌てて目を逸らす。
頭の中で一生懸命"完璧なのは見た目だけ。中身は失礼な人"と繰り返した。
それにしても。
どうしてわざわざキッチンに来たのだろう?
早く部屋へ戻ってくれないかな……。
ここはもともと彼の家なのだということも忘れてそんなことを考えてしまう。
昼間の亜美との話がまだ尾を引いているのに、ふたりきりという状況は心臓がもちそうにない。
「キッチンになにかご用ですか?」
問いかけると、彼はなぜか少し気まずそうに楓から目を逸らす。
でもすぐに、思い切ったように、楓に向かって小さな紙袋を差し出した。
「これを冷蔵庫に入れようと思って。……君への土産だ」
「……え⁉︎」
意外すぎる回答に楓は目を丸くする。
改めて紙袋を見ると銀座の高級洋菓子店『エトワール』の名前が書いてある。
「妻に……」
唖然として受け取ることもできない楓に、少し掠れた声で和樹が事情を説明する。
「土産を買って帰るのが、仲のいい夫婦の証拠になるかと思って」
つまりカモフラージュの一環としての行動というわけだ。
「な、なるほど……。確かにそうですね」
納得して、楓は紙袋を受け取った。
「私がいただいてもいいんですか?」
額にかかる癖のある髪が……とそこまで考えて楓は慌てて目を逸らす。
頭の中で一生懸命"完璧なのは見た目だけ。中身は失礼な人"と繰り返した。
それにしても。
どうしてわざわざキッチンに来たのだろう?
早く部屋へ戻ってくれないかな……。
ここはもともと彼の家なのだということも忘れてそんなことを考えてしまう。
昼間の亜美との話がまだ尾を引いているのに、ふたりきりという状況は心臓がもちそうにない。
「キッチンになにかご用ですか?」
問いかけると、彼はなぜか少し気まずそうに楓から目を逸らす。
でもすぐに、思い切ったように、楓に向かって小さな紙袋を差し出した。
「これを冷蔵庫に入れようと思って。……君への土産だ」
「……え⁉︎」
意外すぎる回答に楓は目を丸くする。
改めて紙袋を見ると銀座の高級洋菓子店『エトワール』の名前が書いてある。
「妻に……」
唖然として受け取ることもできない楓に、少し掠れた声で和樹が事情を説明する。
「土産を買って帰るのが、仲のいい夫婦の証拠になるかと思って」
つまりカモフラージュの一環としての行動というわけだ。
「な、なるほど……。確かにそうですね」
納得して、楓は紙袋を受け取った。
「私がいただいてもいいんですか?」