だから、泣くな
「そんじゃ、幹部会始めっぞ」
優弥がみんなにそう声を掛け、俺の前に一列に並ぶ。基本的に声掛けとかは優弥がして、俺はただ話を進めたりだけってスタイルでやってる。
サラッと幹部連中を紹介すると、一番左の赤髪が廉。CHERRY BLOSSOMの中でもバリバリの武闘派で、どんなチームにも1人で特攻していって全滅させるくらいの力の持ち主。
その隣が大和。さっき説明した通り。
大和の隣にいる金髪が琉雅。みんなのまとめ役を担っている。
その隣にいる茶髪でピアスえぐいのが倫。倫って名前だけど正真正銘男だし、廉や大和に負けず劣らずの武闘派。
そして副総長の優弥。俺の右腕と言っても過言ではなく、俺と優弥のコンビネーションは中学の頃から名を馳せていて、それは今も健在だ。
「今日集めたのは、SUN FLOWERの件についてだ」
「またあいつらか…ほんと懲りねぇ奴らだな…」
SUN FLOWERというのは俺たちと停戦状態にあるチームの名前で、いつまた抗争が起こってもおかしくない状況だ。前回の抗争後に総長同士で話し合いをして、このまま長引くようなら一旦停戦しようということになったのだ。
そんな話が出るほど、この抗争はとにかく長かった。
「正直俺は、このタイミングで抗争したくねぇ。俺らになんのメリットもねぇし、なんか嫌な予感がする」
「俺も馨に同感だ。あいつらはクソ野郎ばっかだし、何か企んでるとしか思えねぇ」
「でも実際、うちのチームの奴らが襲われてる。その事実からは目を逸らしちゃダメだろ」
「あぁ、分かってる。だから、日にちを決めてSUN FLOWERに乗り込む」
「乗り込む⋯か。馨、お前は勝てるからこっちから仕掛けるつもりなんだよな?」
「勝つに決まってんだろ。俺はCHERRY BLOSSOMの総長として、負け戦は仕掛けねぇよ」
ただ次に抗争が起きたら結構荒れると思うし、周りのことも巻き込みかねない。だから、いつ抗争を仕掛けるかが重要だ。
俺としては今すぐにでも仕掛けたい気持ちでいっぱいだけど、そこはグッと堪える。それと同時に、暴走族の総長なんて奏音からしたら印象悪いよなぁと思ったり。
「とりあえず今日は解散。各隊しっかり情報共有しとけよ。特に廉、面倒くさがらないでやれよ」
「へいへい。総長様もさっさと告白しちゃえよ」
「おまっ、それは関係ないだろ!」
ほんと、余計なこと言いやがって。俺だって今すぐ奏音を自分の女にしたくて仕方ねぇんだよ。
優弥がみんなにそう声を掛け、俺の前に一列に並ぶ。基本的に声掛けとかは優弥がして、俺はただ話を進めたりだけってスタイルでやってる。
サラッと幹部連中を紹介すると、一番左の赤髪が廉。CHERRY BLOSSOMの中でもバリバリの武闘派で、どんなチームにも1人で特攻していって全滅させるくらいの力の持ち主。
その隣が大和。さっき説明した通り。
大和の隣にいる金髪が琉雅。みんなのまとめ役を担っている。
その隣にいる茶髪でピアスえぐいのが倫。倫って名前だけど正真正銘男だし、廉や大和に負けず劣らずの武闘派。
そして副総長の優弥。俺の右腕と言っても過言ではなく、俺と優弥のコンビネーションは中学の頃から名を馳せていて、それは今も健在だ。
「今日集めたのは、SUN FLOWERの件についてだ」
「またあいつらか…ほんと懲りねぇ奴らだな…」
SUN FLOWERというのは俺たちと停戦状態にあるチームの名前で、いつまた抗争が起こってもおかしくない状況だ。前回の抗争後に総長同士で話し合いをして、このまま長引くようなら一旦停戦しようということになったのだ。
そんな話が出るほど、この抗争はとにかく長かった。
「正直俺は、このタイミングで抗争したくねぇ。俺らになんのメリットもねぇし、なんか嫌な予感がする」
「俺も馨に同感だ。あいつらはクソ野郎ばっかだし、何か企んでるとしか思えねぇ」
「でも実際、うちのチームの奴らが襲われてる。その事実からは目を逸らしちゃダメだろ」
「あぁ、分かってる。だから、日にちを決めてSUN FLOWERに乗り込む」
「乗り込む⋯か。馨、お前は勝てるからこっちから仕掛けるつもりなんだよな?」
「勝つに決まってんだろ。俺はCHERRY BLOSSOMの総長として、負け戦は仕掛けねぇよ」
ただ次に抗争が起きたら結構荒れると思うし、周りのことも巻き込みかねない。だから、いつ抗争を仕掛けるかが重要だ。
俺としては今すぐにでも仕掛けたい気持ちでいっぱいだけど、そこはグッと堪える。それと同時に、暴走族の総長なんて奏音からしたら印象悪いよなぁと思ったり。
「とりあえず今日は解散。各隊しっかり情報共有しとけよ。特に廉、面倒くさがらないでやれよ」
「へいへい。総長様もさっさと告白しちゃえよ」
「おまっ、それは関係ないだろ!」
ほんと、余計なこと言いやがって。俺だって今すぐ奏音を自分の女にしたくて仕方ねぇんだよ。