だから、泣くな
次の日、寝不足でだるい体にむちを打って学校に行くと、何やら騒がしかった。昇降口で何の騒ぎだよと思いながらそこに向かうと、優弥が上級生に喧嘩を売られているところだった。
「てめぇ、俺らのことナメてんだろ!」
「だからナメてないって。先輩方を立てて、負けてあげたんじゃないですか」
「その態度がナメてるって言ってんだよ。暴走族だか何だか知らねぇけど、お前らなんて下の下だろ」
「ちょっと良く聞こえなかったから、もう1回言ってくれません?」
「お前らは下の下だって言ったんだよ!」
先輩がそう言った瞬間、優弥が思いっきり先輩を殴ったのが見えた。あいつ、学校ではあんま目立つなよって言ったのに、仕方ねぇヤツ。
「ちょっと、何の騒ぎ?」
「おはよう。奏音と麗奈ちゃん、朝早いね」
「あんたがいつも遅いだけでしょ。奏音行こ、朝から最悪な気分だわ」
「おはよう、桜井くん。顔色悪いけど寝不足?」
「夜更かししたから寝不足。奏音がいたらぐっすり眠れるんだけど」
「そ、れは…」
「おい、奏音のこと口説くなって言ったでしょ。ほんと、油断も隙もないんだから。行くよ、奏音!」
朝から奏音に会えてにやけそうになるのを堪え、未だ続いている喧嘩に目を向ける。優弥もネチネチ楽しんでないで、さっさと終わらせればいいのにほんと性格悪いヤツ。
みんなコソコソと中に入っていき、奏音と麗奈ちゃんもそれに続いていたのだが、2人揃って喧嘩中の先輩に捕まった。流石に見逃せねぇし、これは正当防衛だよな?
「この2人を傷付けたくなかったら、俺らに抵抗するのやめろよ。女だからって俺らは容赦しねぇからな」
「チッ…クソ共が…」
下手に動いて2人を傷つけるのはまずいと思ったのか、優弥は殴るのをやめて大人しく相手の出方を見ていた。優弥に任せておいてもいいんだけど俺が出た方が早いと思って、輪の中に入っていった。
「お前ら朝っぱらから何やってんの?」
「桜井、お前も先輩ナメるの大概にしろよ?」
「うるせぇよ、黙って聞かれたことだけに答えろや」
「こいつらに"あのこと"バラしてもいいのか!?」
「バラしたきゃバラせよ。どうせ今日にでも話そうと思ってたし」
そんなことで脅されても、怖くも何ともない。逆にそれで俺が怯むと思っているめでたい頭に感心するわ。
ていうか、俺がCHERRY BLOSSOMの総長だって知っててこんな態度取ってきてんならマジで容赦しねぇよ?
後から泣いて許してくださいって言っても、絶対許さねぇからな。
「あんた、一体何を隠してるのよ」
「ちょっと麗奈…」
「てめぇらは黙ってろや。おい桜井、さっさと話せ」
「お前ら、俺が一体誰なのか知っててその態度なんだな?」
「だったらなんだよ。いつも偉そうに練り歩いて、クソだせぇわ」
先輩がそう言った瞬間、俺は先輩を思いっきり殴った。この野郎、人をナメんのも相手考えろよ。
「てめぇ、俺らのことナメてんだろ!」
「だからナメてないって。先輩方を立てて、負けてあげたんじゃないですか」
「その態度がナメてるって言ってんだよ。暴走族だか何だか知らねぇけど、お前らなんて下の下だろ」
「ちょっと良く聞こえなかったから、もう1回言ってくれません?」
「お前らは下の下だって言ったんだよ!」
先輩がそう言った瞬間、優弥が思いっきり先輩を殴ったのが見えた。あいつ、学校ではあんま目立つなよって言ったのに、仕方ねぇヤツ。
「ちょっと、何の騒ぎ?」
「おはよう。奏音と麗奈ちゃん、朝早いね」
「あんたがいつも遅いだけでしょ。奏音行こ、朝から最悪な気分だわ」
「おはよう、桜井くん。顔色悪いけど寝不足?」
「夜更かししたから寝不足。奏音がいたらぐっすり眠れるんだけど」
「そ、れは…」
「おい、奏音のこと口説くなって言ったでしょ。ほんと、油断も隙もないんだから。行くよ、奏音!」
朝から奏音に会えてにやけそうになるのを堪え、未だ続いている喧嘩に目を向ける。優弥もネチネチ楽しんでないで、さっさと終わらせればいいのにほんと性格悪いヤツ。
みんなコソコソと中に入っていき、奏音と麗奈ちゃんもそれに続いていたのだが、2人揃って喧嘩中の先輩に捕まった。流石に見逃せねぇし、これは正当防衛だよな?
「この2人を傷付けたくなかったら、俺らに抵抗するのやめろよ。女だからって俺らは容赦しねぇからな」
「チッ…クソ共が…」
下手に動いて2人を傷つけるのはまずいと思ったのか、優弥は殴るのをやめて大人しく相手の出方を見ていた。優弥に任せておいてもいいんだけど俺が出た方が早いと思って、輪の中に入っていった。
「お前ら朝っぱらから何やってんの?」
「桜井、お前も先輩ナメるの大概にしろよ?」
「うるせぇよ、黙って聞かれたことだけに答えろや」
「こいつらに"あのこと"バラしてもいいのか!?」
「バラしたきゃバラせよ。どうせ今日にでも話そうと思ってたし」
そんなことで脅されても、怖くも何ともない。逆にそれで俺が怯むと思っているめでたい頭に感心するわ。
ていうか、俺がCHERRY BLOSSOMの総長だって知っててこんな態度取ってきてんならマジで容赦しねぇよ?
後から泣いて許してくださいって言っても、絶対許さねぇからな。
「あんた、一体何を隠してるのよ」
「ちょっと麗奈…」
「てめぇらは黙ってろや。おい桜井、さっさと話せ」
「お前ら、俺が一体誰なのか知っててその態度なんだな?」
「だったらなんだよ。いつも偉そうに練り歩いて、クソだせぇわ」
先輩がそう言った瞬間、俺は先輩を思いっきり殴った。この野郎、人をナメんのも相手考えろよ。