敏腕外科医はかりそめ婚約者をこの手で愛し娶る~お前は誰にも渡さない~
「七緒さんがほかのものがいいなら、もちろんそれもアリだけど」
「それを着てみてもいいですか?」
プロのスタイリストが七緒にはこれがぴったりだと選んだ一枚なら間違いはない。雪菜が手に取ったワンピースを指差した。
「じゃ、こっちで着替えてみようか」
雪菜に手招きで案内されたのは、ダイニングから続く廊下の先にあるパウダールームだった。洗面台がふたつあり、リビングダイニング同様にスタイリッシュな内装なのは言うまでもない。
ドアが閉められ、早速着ているものを脱いでいく。ストッキングまで用意されていて、雪菜の細やかな気遣いに感心しつつワンピースを足から通した。
滑らかなシルクが肌に心地よく、サイズもほぼぴったり。鏡の前でくるっと回ってみたら、スカートが軽やかにふわりと舞った。
「とっても素敵」
まるでレッドカーペットを歩く女優のようと言ったらオーバーだろうか。でも気持ち的にはそのくらいのテンションだ。