敏腕外科医はかりそめ婚約者をこの手で愛し娶る~お前は誰にも渡さない~
唇が重なった。
七緒の体を抱き寄せる逞しい腕にドキリと鼓動が跳ねる。
数秒間触れ合っていた唇が離れ、両頬に手を添えた聖が七緒と額をコツンと合わせた。間近で絡む視線が熱い。
「七緒」
名前を呼ぶ声の甘さに胸が切なく疼く。
「……好きだ」
囁き声が耳をくすぐり、脳に届くより先に心に到達。そこから鼓動を刺激し、心音がスピードを上げていく。七緒はそれに突き動かされるように口を開いた。
「私も好き」
唐突に自覚した気持ちを素直に白状する。理由なんてわからない。確実なのは、彼への想いがたしかに七緒の中に存在していることだけ。
いつの間にか育っていた恋心が、聖を急速に求めだす。
「最高の夜にしてください」