敏腕外科医はかりそめ婚約者をこの手で愛し娶る~お前は誰にも渡さない~
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実家からマンションに帰り着いた七緒は、夕食の準備をしようと冷蔵庫を開いた。

和食中心のメニューが多いが、今夜はチキン南蛮にしようと考えている。こってりしているため副菜にはあっさりしたネギとキノコの焼きびたし。汁物は酸味がおいしい酸辣湯にして、味のアクセントをつけよう。

食材を取り出していたら、キッチンカウンターに置いていたスマートフォンがメッセージの着信を知らせた。

手に取り画面を見て顔が凍りつく。聖からの帰るコールかと思いきや、トークルームの一覧にある恵麻の名前に通知がついていた。

今さらなんの用事があるのか。嫌な予感を覚えずにはいられない。
七緒にとって喜ばしいメッセージであるはずはないが、読まずにはいられずおそるおそるタップ。表示されたものを見て絶句した。

(――どうして聖さんと!?)

恵麻から送られてきたのは白衣姿の聖と彼女のツーショット写真だった。
聖は焦点が合っていないが、恵麻はばっちりカメラ目線。彼に腕を絡ませていた。


「なにこれ……」
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