鈴蘭の私たち。
二年生になって初めて鈴花と結は同じクラスになった。
2人が近くキッカケは、日直という至ってシンプルなものだった。
「長谷川さん、日誌は私書いとくから先に帰ってても平気だよ」
結衣はそう言って鈴花に微笑みかけた。
放課後、鈴花は部活があるのを知ってたので帰宅部の結は気を利かせたつもりだった。
「ありがとう、でも1人だけで残ってもらうのも悪いし付き合うよ」
鈴花はそう返して結に笑いかけた。
思えば鈴花に話しかけられたのはこの時が初めてだったかも知れない。
ハスキーで響くような低い声、微笑んだ時に頬に浮かぶえくぼ
結の心臓がトクンと波打った