『春・夏・秋・冬』
俺は笑顔のまま視線だけをテーブルに落として、小さく息を吐いた。
そしてずっと気付かないふりをし続けていた心の真ん中にある気持ちを、静かに再確認する。
…俺は。
秋が好きだ。
騒がしいみんなの様子を見ながら、俺はそっと手の中に石をしのばせて願ってしまった。
-どうか秋を俺だけのものに-
全てを捨てても手に入れたいという強い気持ちが一気に湧き出して、少しだけ戸惑いを覚える。
「夏ぅー、もうダメェ。おんぶぅー」
そんな俺を呼ぶ無邪気な声にハッと我に返って、石をパンツのポケットにしまった。
「まったくしょうがないなぁ。俺の誕生日でお前が酔っ払うなよ。ほれ、背中に乗れ!」
俺達4人はいつものように笑い合ってファミレスをあとにした。
ただ一つ違うのは、この芽生えた熱が炎になって俺の胸を焦がし始めていると気付いてしまった事だけだった。
そしてずっと気付かないふりをし続けていた心の真ん中にある気持ちを、静かに再確認する。
…俺は。
秋が好きだ。
騒がしいみんなの様子を見ながら、俺はそっと手の中に石をしのばせて願ってしまった。
-どうか秋を俺だけのものに-
全てを捨てても手に入れたいという強い気持ちが一気に湧き出して、少しだけ戸惑いを覚える。
「夏ぅー、もうダメェ。おんぶぅー」
そんな俺を呼ぶ無邪気な声にハッと我に返って、石をパンツのポケットにしまった。
「まったくしょうがないなぁ。俺の誕生日でお前が酔っ払うなよ。ほれ、背中に乗れ!」
俺達4人はいつものように笑い合ってファミレスをあとにした。
ただ一つ違うのは、この芽生えた熱が炎になって俺の胸を焦がし始めていると気付いてしまった事だけだった。