夕焼けの恋

〜２〜

「さようなら〜」

俺はホームルームが終わると特に誰と待ち合わせるでもなく1人で学校を出て家への道を辿る。

その途中にある保育園の柵を開け、中に入った。

「こんにちは」

「あ、工藤くん、ちょっと待ってね。祐樹くーん、準備しましょうね」

いつもは俺が挨拶する前に俺に気づくのだが、今日は珍しく来なかった。

どうしたかと思って部屋を覗くと、祐樹は1人の女の子と遊んでいたらしかった。

片付け終わった祐樹がこちらを見て叫ぶ。

「あ、葉月ちゃんのお姉ちゃんだ！」

「おねーちゃーん！」