目が覚めたら憧れの峰崎くんと結婚することになっていました
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私が高校2年生であること、登校中に転んで目が覚めたら病院だったことを峰崎くんに説明した。
「そろそろ笑えなくなってきたから、その遊びはもうやめない?」
「……っ!」
私の目に涙が溢れ出てきた。
目が覚めてから、訳のわからないことばかりで、なんだかもう限界だった。
そんな私を見つめて、峰崎くんは顔面蒼白になった。
「マジ……?」
私は涙を拭いながら、コクンと頷いた。
「と、とりあえず家に入って、座って話そう!」
峰崎くんが私の肩を抱き、腕をさすってくれた。
きゃっ、きゃっ、きゃー! こんな状況だっていうのに心臓がバクバクする!
「か、可愛いコーポだね」
「ユカコが気に入ったから、ここに住むことに決めたんだ」
峰崎くんが寂しそうに教えてくれた。
「お、お邪魔します」
「そこは『ただいま』でいいよ、ははっ……」
峰崎くんの笑い声はかえって空虚に感じられた。