目が覚めたら憧れの峰崎くんと結婚することになっていました
「お腹空いてるよね? ごはん食べながら話そうか」
峰崎くんはお鍋を火にかけた。
「えっ、峰崎くんが作ってくれるの?」
「ううん、ユカコが作り置きしておいてくれたのを温めるだけ」
「わ、私が!?」
驚いたことに、どうやら7年後の私は料理ができるらしい。
峰崎くんがサーブしてくれたのは、鶏肉と根菜がゴロゴロ入ったトマトスープだった。
「ユカコはたぶん、これとは別に何か副菜も用意してくれるつもりだったんだろうけど……ごめん。俺、わかんないや」
「ううん、これだけでも十分! 具だくさんだし」
私と峰崎くんは『いただきます』と手を合わせた。
「わあ、おいしい!」
「それ、自画自賛なんだけどね」
「こんなの私が作れちゃうなんて、すごい未来!」
「それ……続きを話そうか」
話す、というより質問したいことが山ほどあった。
「色々聞いても……いい?」
「もちろん」
真っ先に聞きたいこと、それはこのときには決まっていた。