目が覚めたら憧れの峰崎くんと結婚することになっていました
結婚式に夢見る夢子ちゃんなのだ、私は。
新郎にベールアップしてもらって、唇にキスしてほしい!
あー、でもやっぱり恥ずかしいっ!
「俺だって親や上司の前でキスするのって抵抗あるし、無理しなくてもいいよ」
ど、どうしよう……
無意識のうちに目線が峰崎くんの口元にいった。
「それとも今から練習してみる?」
「練習でファーストキスなんて、もっと嫌ーっ!」
「そ、そっか。ごめん。キスしてほしいのかと勘違いした」
それって、もしかして私が峰崎くんの口を見たから?
暗黙の了解でそういう意味になっちゃうの?
きゃー、大人の世界って怖い!
「じゃあ、どうする? おでこ? 頬?」
「ほ、保留でお願いしますっ! ぎりぎりまで考えさせて……」