目が覚めたら憧れの峰崎くんと結婚することになっていました

それ以降はもう話す機会が訪れることはなかった。


けれど、時折すれ違いざまに目が合った。


そんなとき峰崎くんは必ず微笑んでくれたから、私はペコっと小さくお辞儀をして返した。


堀田くんが、私の顔の前で手を振った。


「おーい、人が話してる途中でボーっとするなよー。連絡先、教えていいよな?」


相手が峰崎くんだとわかった以上、二つ返事で承諾した。


そして、その日のうちに峰崎くんから『会って話したいことがある』というメッセージが届いた。


きゃー、すぐにでも会いたい!


気持ちがはやった。


それは峰崎くんも同じだったはず。


そうとわかるメッセージにニヤけた。


私たちはさっそく翌日の夕方に会う約束をした。


その日の晩、峰崎くんのくれたメッセージを何度も読み返してしまい、なかなか寝つけなかった。

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