目が覚めたら憧れの峰崎くんと結婚することになっていました
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待ち合わせのカフェには、峰崎くんが先に来ていた。
ガチガチに固まって座っていたけれど、私がカフェに入るなり、ガタタタタッ! と派手な音を出して立ち上がった。
その拍子にテーブルの上のカップが揺れて、中に入っていたコーヒーがこぼれてしまった。
峰崎くんは慌ててペーパーナプキンでテーブルを拭いた。とっても恥ずかしそうに。
私が峰崎くんの向かいに腰掛けるなり、峰崎くんは早口にまくし立てた。
「急に連絡したりして、びっくりしたよね? それなのに昨日はすぐに返事くれてありがとう。嬉しかった。それと今日も来てくれてありがとう。高校卒業してからずっと、平林さんに会いたかったんだ」
何事!? こんな峰崎くんを見たことがなかった。
峰崎くんの顔は上気していた。
それよりも、シャツ!
シャツにもコーヒーがこぼれていた。