目が覚めたら憧れの峰崎くんと結婚することになっていました

※※※


待ち合わせのカフェには、峰崎くんが先に来ていた。


ガチガチに固まって座っていたけれど、私がカフェに入るなり、ガタタタタッ! と派手な音を出して立ち上がった。


その拍子にテーブルの上のカップが揺れて、中に入っていたコーヒーがこぼれてしまった。


峰崎くんは慌ててペーパーナプキンでテーブルを拭いた。とっても恥ずかしそうに。


私が峰崎くんの向かいに腰掛けるなり、峰崎くんは早口にまくし立てた。


「急に連絡したりして、びっくりしたよね? それなのに昨日はすぐに返事くれてありがとう。嬉しかった。それと今日も来てくれてありがとう。高校卒業してからずっと、平林さんに会いたかったんだ」


何事!? こんな峰崎くんを見たことがなかった。


峰崎くんの顔は上気していた。


それよりも、シャツ!


シャツにもコーヒーがこぼれていた。

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