目が覚めたら憧れの峰崎くんと結婚することになっていました

私と同じか、それ以上に緊張していて、失礼かもしれないけれど可愛い峰崎くんだった。


それも、たぶん私だけが見られる峰崎くん。


私と峰崎くんはその日のうちに付き合うことになった。


『慣れるまではどうしていいか、よくわかんなくて、ちょっとカッコ悪かったかも……』


ちょっとどころじゃなかったよ。


自然体でいてくれればよかったのに。


けれど、私は私で、そんな峰崎くんのことを笑えないほど舞い上がっていた。


それでも、お互いに幻滅することはなかった。


峰崎くん……今は名前のミライから『ライ』と呼んでいる。


私はどんなライだって大好き。


逆も然り。ライはどんな私でも受け入れてくれる。


そう! だからこそ、迷うことなくライと家族になろうって思えたんだった。


健やかなるときも、病めるときも。


富めるときも、貧しきときも。


カッコいいときも、空回りしているときも。


覚えているときも、記憶を失くしているときも、だね。

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