星空の下で愛を♦年下看護師の彼は彼女に一途な愛情を注ぐ♦
約束の時間である13時に市役所の方が来院し、介護認定のための聞き取り調査を患者様と、患者様のご家族の方と一緒に(おこな)った。

あらかじめ〝小松原さんがめんどうくさい人だから要注意よ〟との助言を奈部さんからしてもらっていたので、いつもよりも気を配りながら、スムーズに聞き取り調査を進めていく。

途中からリハビリテーション科の木山先生を交えて患者さんのADLを確認しながら、無事聞き取り調査が終了。
いつもより気が張っていたせいか、ぐったりだった。


「お疲れ様。 大丈夫だった?」

「はい……まぁ、患者さんの認知症があるので、ADLの確認に少し時間がかかりましたけど」

「あぁー……そうね。だいぶ、認知機能低下してきてるもんね。 問題なく、介護度は取れると思うけど」


奈部さんとやり取りをしながら電子カルテにログインし、今日の介護認定調査の流れや確認事項などを、診療記録として打ち込んでいく。

これも結構時間を要する作業だけれど、後日問い合わせがあったときなどに必要となるため、とても大事なこと。


「それじゃあ、私も今日介護認定調査2件入ってるから、行くね」

「はい! お疲れ様です」


必要書類をササっとまとめて、奈部さんは病棟へと向かっていく。

なんでもスムーズに仕事をこなしていく奈部さんは市役所の方からの信頼も厚く、患者さんの受け持ちも多い。
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