運命の一夜と愛の結晶〜裏切られた絶望がもたらす奇跡〜
 更に、怜がさくらを愛撫し、部屋に水音が響く。

「恥ずかしい」
「気持ちいいだろ?」

 本来のドSな怜の言葉にも感じてしまう。

「もうダメッ、イッちゃう」
「もっと感じろ、ニ年分はこれからだ」

 怜の言葉と共に速くなる手の動きで、さくらは頭が真っ白になる。次の瞬間、身体がビクビクと痙攣した。

 グッタリしているさくらから一旦離れた怜がすぐに戻ってきた。目を向けると、まるで妖艶なケモノが獲物を狙う瞬間のような怜が、さくらを見ている。

 心臓が飛び出しそうなほどの、ドキドキとゾクゾク感が身体を駆け巡る。

「さくら、気持ち良すぎてヤバい」
「ンッ、怜さんッ」

 必死で怜にしがみつき、揺さぶられ感じ続ける。怜の動きが速くなり、さくらは何度も意識を飛ばしそうになる。そのたびに、ゆるゆると緩められ、意識を飛ばすことを許されない。


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