恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


「なんと言われた」

「なんと……えと」


 ひどい言葉を五月雨にかけられた。でも、正確にどう言われたかなんてショックが大きすぎて覚えていない。

 そんなとき、「あっ」と思い出す。あのあと、メッセージが届いていたのだ。

 片手にかけていたハンドバッグから、スマートフォンを取り出す。

 まだ削除せず残していたトークルームを開けば、昨日届いたひどいメッセージが現れた。

 湯島くんと別れてすぐ、彼とのこれまでのやりとりはトークルームごと削除していたのだ。

 もう新しいメッセージが届くこともないと思っていたけれど、昨日これを受信した。


「これは、そのあと届いたものですが、これと同じようなことを言われました」


 スマートフォンを差し出す。

 私からスマートフォンを受け取った筧さんは、無表情でそれを眺め黙って私に返却した。


「残しておきたくないかもしれないが、それはそのまま削除せずにしておいてくれ」

「え……あ、はい、わかりました」


 筧さんはおもむろにソファーを立ち上がり、ソファーにかけていたスーツのジャケットを羽織る。そして、「さあ」と私の背にそっと触れた。

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