恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
実家を出て再び車に乗り込んだのは十七時 過ぎ。
車はどこかに向かってゆっくりと走り出す。
「ありがとうございました。なんか、すみませんでした、長くなってしまい……疲れましたよね」
緊張の挨拶を終えると、両親は一緒に食事をしようと支度を始めた。
母の手料理をはじめ、普段は頼まない近くの高級鮨屋から出前寿司を取り寄せたりして、うちにしては華やかな食事の席が用意された。
初めは緊張していた両親も、次第に彰人さんと打ち解け、楽しそうに話していた。
「いや、そんなことはない。すごく楽しい時間だった。受け入れてもらえたようで、うれしかった」
「そう言ってもらえると、私もうれしいです」
「素敵なご両親だな。あのご両親のもと、生まれ育ったのが里穂子だというのはすごく納得がいく」
「えっ、そうなんですか?」
「話していればわかる。愛情深くて、君が大切にされてきたことも」
改まってこんな言葉をかけられると、なんだか恥ずかしい。
両親のことを、親子関係を、そんなふうに感じてもらえたことは照れるけれどやっぱりうれしく思えた。