恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


「いえ。地元へ、帰ろうと思います」


 私からの返答に、お義母様は驚きや笑顔などを見せるわけでもなく、やっぱり無表情のまま私を見つめる。

 そして、静かなマンションの一室で「そう」と力の抜けたような声を出した。


「わかったわ。各種事務手続きはこちらでやっておくわ。あなたの私物は、後日ご実家に送らせていただくから」

「はい。お手数おかけします」


 喉の奥がぐっと詰まって、鼻がツンと痛くなる。涙が出そうになるのを必死にこらえ、顔を俯けた。


「それから、連絡も取れないようにしてちょうだい。彰人があなたを探 してやってくるかもしれないけれど、『目が醒めた』『私はあなたに相応しくない』と言いなさい。なんなら、『好きな人ができた。もうあなたのことは好きじゃない』と、はっきり言ったらあの子の目も醒めるかもしれないわ」

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