恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「彰人、さん……?」
半信半疑のまま、彼の名を口にする。
彰人さんはあっという間に私の目の前まで来て、勢いよく私を抱きしめた。
「里穂子、よかった」
存在を確かめるように強く、ギュッと両手に包まれる。
抱きしめられたまま突然起こった出来事に目を見開いていると、あとから父が私の部屋の前に駆け付けた。
「迎えにくるのが遅くなって申し訳なかった」
「え……迎えにって……?」
「母を問い詰めて、なにがあったかは全部把握している。俺の不在の間に、里穂子がこんな目に遭うとは俺も考えが浅はかだった。本当に申し訳ない」
この間の一件を彰人さんが知ったとわかり、また動揺する。
私と連絡がつかないこと、マンションから姿を消したことで、なにかあったのだと思ったのだろう。
私から腕を解いた彰人さんは、その場に膝をつき正座をする。
両親に向かって「ご心配をおかけしました」と謝罪した。