恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


「このまま東京に戻って、母に会いに行く」

「……。えぇっ!? お、お義母様にですか」

「ああ。里穂子と別れる意思はないと、はっきりさせる。それでもまだなにか言うようなら、俺にも手段がある」


 そう言った彰人さんの横顔は、これまでではじめて見る厳しい表情をしていた。

 なにがどうなっているのかわからないまま、以前実家を訪問したときと同じように南紀白浜空港からプライベートジェットに搭乗し羽田空港を目指す。

 今さっき実家に訪れた際はどこか取り乱した様子だった彰人さんも、今は普段通りのどしっと落ち着いた冷静な姿を見せている。


 訊きたいことがたくさんある。

 だけど、なにからどう訊いたらいいのかもわからない。

 わかっていることは、彰人さんはお義母様と 話をして、私が実家に帰ったことを知り迎えに来たという事実だけ。

 でも、私はお義母様と約束をしたのだ。

 もう、彰人さんのとなりには戻らない、と……。

 頭の中がごちゃごちゃになってきて、自然と涙が溢れ出す。

 それに気づいた彰人さんが横からそっと私の髪を撫でた。

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