恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
羽田空港へ到着すると、彰人さんの車の運転席に雪島さんが乗って待機していた 。
「悪いな、呼びつけて」
後部座席に先に私を乗せ、続けて乗り込んだ彰人さんは雪島さんに気遣いの言葉をかける。
「いえ、とんでもございません」
「母はどこに?」
「はい。本日は会長とご一緒との情報が。午後からオフだそうで、銀座の『徳山』に十三時から二時間ほど滞在とのことです」
「ちょうどいい。そこに向かってくれ」
雪島さんは「承知しました」とハンドルを握った。
「彰人さん……あの、お義母様に会って、なにを……?」
彰人さんの言葉を信じて、黙って付いていけばいいのかもしれない。
だけど、あのときのお義母様の氷のような表情がずっと忘れられない。
「大丈夫だ。里穂子はなにも心配することはない。ただ俺のそばにいてくれればそれでいい」
私の手を取り、彰人さんはギュッと握ってくれる。
不思議なことに、つないだその手から彰人さんの気持ちが流れ込んでくるように、心が安定してホッとしてくる。
「はい。わかりました」
素直にそう答えていた。