恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました
「こっちだ」
車のロックをかけ、筧さんは駐車場を歩いていく。革靴の音が響くそのあとをついていくと、上階へ向かうエレベーターホールへと入っていった。
エレベーターで上がった先は、一階のエントランスホール。
ホテルのロビーラウンジと見紛うブラウン調のシックな雰囲気の空間には、絨毯の床に並んだ多くのソファー席。
ここはいったいなんなのだろうかとキョロキョロしているうちに、先ほどとは違うエレベーターホールへと入っていく。
三基あるエレベーターのうち到着した一基に乗り込むと、筧さんはスーツのジャケットの懐からなにやらカードキーのようなものを取り出した。
それを操作盤のところにかざし、三十七階を指定する。
内臓が浮くような感覚を覚え、数十秒のうちに静かにエレベーターは目的の階へと到着した。