恋してはいけないエリート御曹司に、契約外の溺愛で抱き満たされました


「こっちだ」


 車のロックをかけ、筧さんは駐車場を歩いていく。革靴の音が響くそのあとをついていくと、上階へ向かうエレベーターホールへと入っていった。

 エレベーターで上がった先は、一階のエントランスホール。

 ホテルのロビーラウンジと見紛うブラウン調のシックな雰囲気の空間には、絨毯の床に並んだ多くのソファー席。

 ここはいったいなんなのだろうかとキョロキョロしているうちに、先ほどとは違うエレベーターホールへと入っていく。

 三基あるエレベーターのうち到着した一基に乗り込むと、筧さんはスーツのジャケットの懐からなにやらカードキーのようなものを取り出した。

 それを操作盤のところにかざし、三十七階を指定する。

 内臓が浮くような感覚を覚え、数十秒のうちに静かにエレベーターは目的の階へと到着した。

< 42 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop