幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜
第二十三章 故郷への想い
「おはようございます!今日はよろしくお願いします!」
次の日。
9時に会場入りし、あれこれと準備を進める朱里は、集まってくるお手伝いの人に挨拶をする。
吹奏楽部の女の子10人も、楽器を手に姿を見せた。
「朱里さーん!おはようございます!」
「おはよう!みんな夕べは良く眠れた?」
「うん、ぐっすり!朱里さんは?」
「あ、うん、私もぐっすりよ。あはは…」
笑ってごまかしながら、チラリと瑛に目を向ける。
ロビーのベンチでパソコンを広げ、本社とオンラインミーティングしているその顔は、いつも見慣れているはずなのに、妙に大人びて知らない人のような感じもする。
(びっくりしたなあ、夕べは。あんな瑛、初めて見た)
ついつい思い出して動揺してしまうが、今日は大事な日だ。
(集中しよう!絶対に良いコンサートにしなきゃ!)
朱里は気持ちを切り替えて頷いた。
子ども達がステージで楽器の音出しをしているうちに、時刻は10時になる。
朱里は外に出て、チャーターしたバスでやって来る楽団員達を出迎えた。
「皆様、ようこそ。遠い所をありがとうございます」
朱里は、バスから降りる団員一人一人に頭を下げる。
早速控え室に案内し、改めて瑛と朱里は挨拶した。
「皆様、初めまして。桐生ホールディングスの桐生 瑛と栗田 朱里と申します。今回は私どもの活動にご賛同頂き、はるばるお越しくださって本当にありがとうございます。弊社を代表して心よりお礼申し上げます」
団員達は温かく拍手してくれる。
「この市民会館は、もうすぐ取り壊されることが決まっております。今日は町民の皆様が
、最後に良い思い出を作りたいと集まって来られます。また、中高生の吹奏楽部員10名も、今日皆様と一緒にステージに上がれることを楽しみにしています。どうぞお力添えをよろしくお願い致します」
朱里が頭を下げると、常任指揮者の赤坂が口を開いた。
「桐生さん、栗田さん。こちらこそ今回はこのような機会を頂きありがとうございます。私達も、この町の皆様の心に残る演奏をしようと、気持ちを一つにして参りました。今日は一緒に良いコンサートにしましょう!」
「はい!ありがとうございます」
次の日。
9時に会場入りし、あれこれと準備を進める朱里は、集まってくるお手伝いの人に挨拶をする。
吹奏楽部の女の子10人も、楽器を手に姿を見せた。
「朱里さーん!おはようございます!」
「おはよう!みんな夕べは良く眠れた?」
「うん、ぐっすり!朱里さんは?」
「あ、うん、私もぐっすりよ。あはは…」
笑ってごまかしながら、チラリと瑛に目を向ける。
ロビーのベンチでパソコンを広げ、本社とオンラインミーティングしているその顔は、いつも見慣れているはずなのに、妙に大人びて知らない人のような感じもする。
(びっくりしたなあ、夕べは。あんな瑛、初めて見た)
ついつい思い出して動揺してしまうが、今日は大事な日だ。
(集中しよう!絶対に良いコンサートにしなきゃ!)
朱里は気持ちを切り替えて頷いた。
子ども達がステージで楽器の音出しをしているうちに、時刻は10時になる。
朱里は外に出て、チャーターしたバスでやって来る楽団員達を出迎えた。
「皆様、ようこそ。遠い所をありがとうございます」
朱里は、バスから降りる団員一人一人に頭を下げる。
早速控え室に案内し、改めて瑛と朱里は挨拶した。
「皆様、初めまして。桐生ホールディングスの桐生 瑛と栗田 朱里と申します。今回は私どもの活動にご賛同頂き、はるばるお越しくださって本当にありがとうございます。弊社を代表して心よりお礼申し上げます」
団員達は温かく拍手してくれる。
「この市民会館は、もうすぐ取り壊されることが決まっております。今日は町民の皆様が
、最後に良い思い出を作りたいと集まって来られます。また、中高生の吹奏楽部員10名も、今日皆様と一緒にステージに上がれることを楽しみにしています。どうぞお力添えをよろしくお願い致します」
朱里が頭を下げると、常任指揮者の赤坂が口を開いた。
「桐生さん、栗田さん。こちらこそ今回はこのような機会を頂きありがとうございます。私達も、この町の皆様の心に残る演奏をしようと、気持ちを一つにして参りました。今日は一緒に良いコンサートにしましょう!」
「はい!ありがとうございます」