10年ぶりの同窓会で再会した彼は次期社長のようです
お父さん

「土地の交渉になると不動産の管轄になるのよね」

「Soil HOTELの社長はちなみに父の弟が社長なんだ」

「まあ簡単に言うと土屋グループよね」


諒夏さんが答えてくれた。


「私も一応宅建の資格とかは持ってるの」

「凄いです!私何も資格とかなくて」

「あら、パーソナルトレーナーの資格があるじゃない」

「それだけです!急いでとりました(笑)」

「体育教師とかは考えなかったの?」

「はい……膝を壊してしまって、動けないのに教師は無理とその時は思ったので」

「国体予選に出るくらい今は動けるのにね」

「タイミングですね、元々教師を目指して体育大学に入った訳じゃないので、でも色々身体の事は学びました」


土屋くんはドアを開けるとビルの前に立った。

建物から出てきた男性と歩いてきて助手席のドアを開けた。


「あ、こんにちは」

敦美は挨拶をした。

男性は頭を下げてシートベルトをつける。

土屋くんは店の名前を告げ、頷いていた。

5分程で店に着いた。

和食のお店で個室に通された。

土屋くんの隣に私は座り、お料理も同じ御膳を諒夏さんが頼んだ。

「急だったな、敬大は今日帰るのに昨日帰って来ないし……」
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