極甘悪魔な御曹司の溺愛は揺るがない【財閥御曹司シリーズ伊達家編】
 緊急家族会議の後は、とにかく慌ただしかった。
 美容院に行ってヘアメイクと着物の着付けを済ますと、叔父と共にタクシーに乗って、見合いの会場のホテルに向かう。
「琴葉の着物を着て、そうしてメイクをしていると、琴葉にそっくりだなあ」
 叔父が私を見てしみじみと言うが、安心はできなかった。
 姉に似せたメイクをしてもらったから、よく知らない人ならごまかせるかもしれない。でも、やはり不安がある。
 所詮私は姉ではない。偽者だとバレたら、相手は怒らないだろうか?
「……博之おじさん、やっぱり副社長に正直に話した方がいいんじゃない?」
 弱気になる私の背中をポンポン叩いて叔父は励ます。
「大丈夫だ。私だって近くで見なかったら琴葉だって思う。自信を持ちなさい」
 ハハッと苦笑いしながら、どういう自信なの……と心の中で叔父につっこむ。
「お前は今から木村琴葉だ。なあに、見合いなんて一、二時間で終わるさ」
「……うん」
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