誓い~お前は俺が守る~
それからも、天馬達はゲームを楽しんでいた。

「………ん。もうすぐ7時だな」
「うん…」
天馬の言葉に、鈴蘭が寂しそうに頷く。

すると、鈴蘭のスマホの着信音が響いた。
「あ…にぃにだ!
━━━━もしもし?」

『すず?
ごめん、今会社出たんだ。
もう少し待ってて!
俺が行くまで、良い子で待ってるんだよ?』

「うん、わかった!
大丈夫だよ!天くん達がいるし!」

『天達が一番危ないんだよ…』

「ん?」

『ううん、何もないよ!とにかく、待っててね!』

「うん!にぃに、気をつけてね!」

『ありがと!』


「夏馬さん?」
「うん。今、会社を出たみたい」

「ん。じゃあ…あと、15分くらいは一緒にいれるな!」
「うん!」
微笑み合っていると……

「………いや、30分はかかると思うよ?」
と、浬人がタブレットを見たまま言った。

「は?」
「え?」

「◯◯通り、玉突き事故があったらしくて、今片側通行中みたいだよ。
あの辺、迂回できないから時間がかかるんじゃないかな?」

「そっか」
「じゃあ、もっと一緒にいれる!」
天馬が鈴蘭の頭をポンポンと撫でた。
「うん!」

「━━━━やったー!!クリアー!!」
またそこに、スグルの声が響き渡った。

「ん?スグルくん?」

「見ろよ、すず!
レベル99クリアー!」
「わぁー、ほんとだ!凄い!」

スグルが、ニコニコしながらは鈴蘭に見せてきた。

「すずは、しねぇの?」
スグルが聞いてくる。
「うーん…もう、難しくてできない…」

「どこまでいった?」
「レベル58苦戦中なの」

「58か…俺がクリアしてやろうか?」

「ううん。自分でクリアしたいから」

「そっか。天は?どこまでいった?」

「レベル86」

「まだそこかよー」

「は?
スグルは、浬人に聞いたからだろ!」

「え?バレてた?」

「浬人くんは?」

「ん?神レベル」

「何?それ」

「レベル99より上」

「レベル99より上って存在するの?」

「存在するからしてるの」

「見せて!」
「ん」

「わぁー、なんかもうここまで来ると、よくわからない(笑)」
苦笑いをする鈴蘭だった。
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