非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~【コミカライズ原作】
倉田は小さくため息をついた後、一毬を見つめた。
「このパソコンを俺じゃなく、一毬ちゃんに託したってのには、何か意味があるんだと思う」
一毬自身も、なぜ倉田ではなく自分宛にパソコンが届けられたのかわからなかった。
部屋に置いてあったからといって、このパソコンに触れるのは今日が初めてだ。
だから、湊斗が“ユーザー名”を設定していたなんて知るはずがなかった。
「私は、このパソコンに触ったことすらないんです……」
部屋の中は再び沈黙に包まれる。
発表会の時間は、刻一刻と迫っていた。
すると、牧が決心したように厳しい顔つきになると、一毬と倉田を交互に見る。
「佐倉さん。ここはあなたに託します。社長の元へは私が先に行ってますので、後から追いかけてください」
「でも、牧さん……」
抵抗するように首を振る一毬に、牧が優しい顔で向き直った。
「佐倉さん。社長だったら何を一番に考えると思いますか?」
牧の言葉に、一毬ははっと想いを巡らせる。
「このパソコンを俺じゃなく、一毬ちゃんに託したってのには、何か意味があるんだと思う」
一毬自身も、なぜ倉田ではなく自分宛にパソコンが届けられたのかわからなかった。
部屋に置いてあったからといって、このパソコンに触れるのは今日が初めてだ。
だから、湊斗が“ユーザー名”を設定していたなんて知るはずがなかった。
「私は、このパソコンに触ったことすらないんです……」
部屋の中は再び沈黙に包まれる。
発表会の時間は、刻一刻と迫っていた。
すると、牧が決心したように厳しい顔つきになると、一毬と倉田を交互に見る。
「佐倉さん。ここはあなたに託します。社長の元へは私が先に行ってますので、後から追いかけてください」
「でも、牧さん……」
抵抗するように首を振る一毬に、牧が優しい顔で向き直った。
「佐倉さん。社長だったら何を一番に考えると思いますか?」
牧の言葉に、一毬ははっと想いを巡らせる。