非・溺愛宣言~なのに今夜も腕の中~【コミカライズ原作】
「先生! 宮脇先生!」
聞き覚えのある声に、一毬は慌てて玄関に向かう。
鍵のかかった自動ドアの前には、ぐったりした様子の沖村さんを肩に抱えた司が、今にも泣きそうな顔で立っていた。
「司くん?! どうしたの?!」
一毬が慌てて扉を押し開くと、司が倒れ込むように入ってくる。
「じいちゃんが、すごい熱で……。夕飯の時は平気そうな顔してたのに……」
まだ幼い司はどうしていいのかわからず、とりあえず沖村さんを抱えて、ここまで来たのだろう。
額から大粒の汗を垂らしながら、肩をガタガタと震わせていた。
一毬はとっさに近くにあった車椅子を広げると、司の肩にもたれかかる沖村さんを座らせる。
「大丈夫! 先生は中にいるから」
そして司の肩をぎゅっと抱きしめると、診察室へ連れて行こうと振り返った。
すると、玄関から聞こえる一毬の声を不審に思ったのか、湊斗と宮脇もすでにこちらに走って来ていた。
「沖村さん、聞こえますか?」
小さな返事を聞いた宮脇は、手早く沖村さんの心拍や血圧を確認すると、湊斗を見上げる。
聞き覚えのある声に、一毬は慌てて玄関に向かう。
鍵のかかった自動ドアの前には、ぐったりした様子の沖村さんを肩に抱えた司が、今にも泣きそうな顔で立っていた。
「司くん?! どうしたの?!」
一毬が慌てて扉を押し開くと、司が倒れ込むように入ってくる。
「じいちゃんが、すごい熱で……。夕飯の時は平気そうな顔してたのに……」
まだ幼い司はどうしていいのかわからず、とりあえず沖村さんを抱えて、ここまで来たのだろう。
額から大粒の汗を垂らしながら、肩をガタガタと震わせていた。
一毬はとっさに近くにあった車椅子を広げると、司の肩にもたれかかる沖村さんを座らせる。
「大丈夫! 先生は中にいるから」
そして司の肩をぎゅっと抱きしめると、診察室へ連れて行こうと振り返った。
すると、玄関から聞こえる一毬の声を不審に思ったのか、湊斗と宮脇もすでにこちらに走って来ていた。
「沖村さん、聞こえますか?」
小さな返事を聞いた宮脇は、手早く沖村さんの心拍や血圧を確認すると、湊斗を見上げる。