スパダリ御曹司のお相手が、私でいいのでしょうか?~一晩だけのはずが溺愛が終わりません~
「一度でいいのか?」
「え……?」
「身体で覚えるまで練習するのが君の流儀なんだろう?一度でいいのかと聞いている」
……テニスの話ではないのは明らかだった。
ぼんっと頭がショートする。だって、それは、つまり……。
「どうする?」
瀧澤はあくまで光莉に選択を委ねた。
(どうするって……)
一度きりで構わないと思っていた。
あの夜に続きがあるなんて、そんなことあるわけない。痺れるようなキスをもう一度してもらえるなんて。
情熱を孕んだ鋭い視線に射抜かれ、体温が急上昇していく。
瀧澤は女性らしくない身体つきの光莉をもう一度抱きたいと望んでくれている。
光莉は答える代わりに、瀧澤の広い胸に顔を埋めた。
今は気の利いた返しが思いつかない。
(つ、伝わってる……?)
瀧澤の様子を窺うように顔を上げる。瀧澤は光莉をぎゅうと力強く抱きしめた。甘やかな低音が鼓膜を揺らす。
「この後は私のマンションに連れて行く。いいな?」