スパダリ御曹司のお相手が、私でいいのでしょうか?~一晩だけのはずが溺愛が終わりません~

「さあ、始めましょうか」

 光莉によるテニスレッスンが始まった。まずはストレッチ。そして、ラケットの握り方からだ。かつて瀧澤に教えたのと、同じ手順で茅乃と祐至にテニスを教えていく。

「そうそう!ボールをよく見て!」
 
 パコンと音がして、祐至が打ったボールが反対側のコートに飛んでいく。

「おかあしゃーん!見たー?」

 祐至は笑顔でベンチに座る粧子に手を振った。

「見てたわ!上手に打ててたわね!」

 粧子は舌足らずでボールが飛んでいったことを報告する息子を愛おしげに見つめ返した。

「祐至、上手いじゃん!」
「茅乃ちゃんも頑張れ!」

 明音と麻里も甥っ子と姪っ子の奮闘を応援した。
 祐至と茅乃のセンスは抜群で、瀧澤のようにボールを打ち上げることはなかった。
 テニスをたっぷり楽しんだあとは、お楽しみのランチタイムだ。バスケットの中には美味しそうなサンドイッチがこれでもかと入っていた。すべて麻里の手作りらしい。
 瀧澤と明音がテーブルを庭に広げてくれた。ピクニックにやってきたような気分だ。

< 192 / 198 >

この作品をシェア

pagetop