一晩だけのつもりだったのに、スパダリ専務の甘い手ほどきが終わりません……なぜ?

 トイレから戻ってきた、槙島家一行は屋敷の中からこっそり二人の様子を見守っていた。
 茅乃と祐至、お子様二人の目をそれぞれ粧子と明音が隠している。

「おかあしゃ〜ん。なんで目を隠すの?」
「見ちゃダメよ。五歳には刺激が強すぎる……!」
「タキってば大人気ないなあ……。相手が悪かったな、祐至。光莉お姉ちゃんとの結婚は諦めろ」
「え〜なんで!?」
「なんでも!」

 二年後、槙島家の皆が祐至の失恋の傷を癒すのに奔走するのは、また別のお話。

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