推しの歌い手さま~想像してたのと違うんだが…~
穂香「寝ぼけた感じで、シマウマに乗って来そうですよね?」


リュウ「眠いのは仕方ないよ。作詞も作曲もして、学校が終わってからレコーディングもするんだから」


リュウの話に少し驚く表情を見せる穂香。


穂香「えっ……?そうだったんですか?いつも眠そうな人だなぁ?と思ってました」


穂香(やっぱりまだまだ知らない事が多いなぁ……。でも航太くんが日本に帰ってきたらその時は……)


穂香がそこまで思った時、滑走路を飛行機が進み始めた。


穂香は、両手で万歳するように大きく手を振って、ピョンピョンと跳ねる。


穂香「航太くんが帰ってくるまで待ってるね~っ!!その時は恋人になろうね~っ!!」


穂香から見える事はないが、飛行機の中から派手に動いている穂香に航太も手を振っていた。



航太「またね……」


そう呟くと一筋の涙が溢れる航太。


航太(入学した後に、事務所から留学のお金を払うから、本格的に音楽を勉強してほしい。って言われたんだ……。
だから学校なんて寝る場所としか思ってなかった。
学校の行事なんて、子供の頃からほとんど参加したことないのに……
穂香ちゃんに少しでも会いたくて……楽しかったよ。ありがとう。)


穂香とリュウが見上げた飛行機は、航太を乗せてアメリカへと飛び立った。


(空港のターミナルビル。展望デッキ。終了)


(第11章。~留学!?~終了)




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