フェチらぶ〜再会した紳士な俺様社長にビジ婚を強いられたはずが、世界一幸せな愛され妻になりました〜
まさか穂乃香が応じるとは思わなかったのか、はじめは様子を窺うように軽く触れるだけだったものが徐々に深まってゆく。
「っ……ふぁ、ん、んぅ」
記憶がないだけで初めてではないのだが、奏と交わしたキスはとても優しくて甘くて今にも蕩けてしまいそうなほどに、それはそれは甘美なものだった。
幾度となく角度を変えては穂乃香の唇の柔らかな感触を確かめ互いの熱を分かちあうようにして表皮を擦り合わせる。
それだけで甘やかな痺れが生じ何もかもを麻痺させ、思考までをも狂わせる。
いつしか奏との甘やかなキスに酔い痴れていた穂乃香の唇のあわいから、奏のねっとりと熱い舌がにゅるりと挿し入れられていた。
穂乃香が抗うことなく奏の舌を受け入れたのを皮切りに、奏の口づけはより深く濃厚なものへと移り変わってゆく。
穂乃香の何もかもを根こそぎ奪うかのように、奏の熱い舌が口腔を余すことなく蹂躙する。
広い寝室には、チュチュッというリップ音の合間に、二人の乱れた熱い息遣いと、ぴちゃくちゃと唾液が混ざり合う艶めかしい水音が絶えず響き渡っている。
それらが気持ちを高める甘美なスパイスにでもなっているのだろうか。
穂乃香がそう邪推してしまうほどに、聴覚をも犯されてしまった穂乃香は、気づけば奏の広い胸にぎゅっと縋りつくようにして抱きついていた。
その反応に驚いたのか、甘やかなキスを繰り出していた奏の動きが不意に停止して、穂乃香の唇から奏のそれがゆっくり離れてゆく。