フェチらぶ〜再会した紳士な俺様社長にビジ婚を強いられたはずが、世界一幸せな愛され妻になりました〜
体型にしたって、胸を小さく見せる効果があるという、総レースで伸縮性のある下着で豊かな胸を抑え込んでいるが、かえってメリハリのあるスレンダーボディが際立ってしまっている。
その結果、穂乃香が中途入社した当初から男性社員の間では、上品で愛らしい顔立ちとメリハリのある女性らしいスタイルとのギャップが堪らない、ともっぱらの評判となっていた。
当然、以前勤めていた会社でもそうだったのだが、元婚約者が穂乃香に悪い虫が近寄れないように裏で牽制していたので、穂乃香自身はその自覚などまったくない。
首を傾げた穂乃香が奏の端正な相貌をぼんやり見つめていると、ふっと微苦笑を漏らした奏が愛おしそうに眇めた瞳で熱っぽく見つめてくる。
「穂乃香のそういう無自覚なところにはハラハラさせられるが、どうにも可愛らしくて仕方ないよ。それもあの男のおかげかと思うと癪だが、もう二度とあんな男の名前なんて呼ばせない。今穂乃香を抱いているのは俺だってことを身体に嫌ってほど教え込んであげるからね」
先ほどの甘やかな響きとは裏腹な、元婚約者への嫉妬心を滾らせる仄暗い響きに、穂乃香の身体にはゾクゾクと怖気にも似た感覚が駆け巡る。
けれどそれが恐怖心から去来するものではなく、期待感なのだと、穂乃香はこの夜身をもって知ることとなるのだった。