フェチらぶ〜再会した紳士な俺様社長にビジ婚を強いられたはずが、世界一幸せな愛され妻になりました〜
「このままじゃ本当に押し倒しかねないから、話題を変えようか。例のルールについての説明が残っているしな。その後で、夜風に当たりに行こう」
「……は、はい」
そうして奏の言葉を皮切りに、いよいよ気にかかっていた話題へと移っていったのだった。
「確かに家を出る準備を進めてはいるが、あくまでも、祖父と父に、どれほどの覚悟があるかを示すためであって、本当に縁を切ろうとは思っていない。だから安心してほしい。家族よりもあのルールのほうが大事だというなら、話は別だがな」
柳本の話では、これまで奏は、どんな壁に突き当たろうと、あらゆる方面から情報を収集・分析し、様々な戦略を立て成功に導いてきたそうだ。
そんな奏がそう言うのなら、大丈夫なのだろう。
――大事にならずに済みそうで本当に良かった。
「……そうだったんですか」
奏の言葉に、穂乃香はほっとし胸を撫で下ろした。そこに奏から思いもよらない言葉が紡ぎ出される。