フェチらぶ〜再会した紳士な俺様社長にビジ婚を強いられたはずが、世界一幸せな愛され妻になりました〜
「穂乃香に会う前の俺なら、家を出ていたかもしれない。いや、出ていたと思う。だが、穂乃香を好きになったことで、俺は変わった。自分だけが幸せになっても仕方ない。愛する人を幸せにするためには、家族の皆が幸せでなければ意味がないからな。そのためにも絶対に説得してみせる。穂乃香にも協力してもらわないといけないし、準備が整うまで少しだけ待っていてほしい」
好きな人からそんなふうに言ってもらえるなんて、これほどの幸せがあるだろうかーー。
奏が穂乃香と出会って変わったのと同じように、穂乃香も奏と出会ったことで色んなことに気づかされてきたし、奏に少しでも見合うようにと、これまでの殻を脱ぎ捨て、仕事だけでなく自分磨きにも励むようになった。
――奏さんにとってもそうなれていることが何より嬉しい。
「……はい、待っています」
胸がいっぱいになってしまった穂乃香は、危うく泣いてしまいそうだったが、なんとかぐっと堪えしのぎ微笑んで見せた。
まだ全てが解決したわけではないが、奏を信じているし、奏とならどんなことでも一緒に成し遂げられるはずだ。
何があろうとこの人に一生ついてゆくーー穂乃香はそう心に固く刻み込んだ。