フェチらぶ〜再会した紳士な俺様社長にビジ婚を強いられたはずが、世界一幸せな愛され妻になりました〜
穂乃香は、羞恥も忘れて奏に全てを委ねていた。
「良いですよ、奏さんが望むなら」
すると、驚いたように奏が一瞬ピタリと動きを静止させてしまったけれど、すぐにふっと微苦笑を漏らす。
そして穂乃香に揶揄い混じりの声をかけてきた。
「言ったな。さっきまでひどく恥じらって、抵抗してたくせに」
奏の指摘通りなので、返す言葉もない。
確かに先程までは恥ずかしくてどうしようもなかった。
けれど今は羞恥を気にするよりも、奏への想いを優先させたいし、奏への想いをしっかりと言葉にして伝えておきたい。
今までは上司と部下としての関係性でしかなかったが、これからは本物の夫婦となるのだからーー。
穂乃果は羞恥を覚えつつも、奏に胸の内をさらけ出した。
「……だって、恥ずかしいから。でも、奏さんに求めてもらえるのは、すごく嬉しい。だから早く、お願い」
その途端、奏の形のいい唇のあわいから、苦しげな呻きがまろびでる。
「はぁ……くっ……」
おそらく吐精感に襲われ、それを必死に抑えようとしているのだろう。
その仕草にはとてつもない色香を孕んでおり、なんとも色っぽい。
穂乃果は自身の置かれている状況も忘れて魅入られてしまいそうだ。
それをなんとか耐えていると、余裕を取り戻した奏から自嘲じみた言葉に続いて、含みを持たせた意味深なバリトンボイスが放たれた。
「危うくイキそうになったよ。穂乃香にかかったら、俺なんか一溜まりもないな。お許しも出たことだし、俺にももう余裕がない。お望み通り、今からたっぷりと愛し抜いてあげるよ」