フェチらぶ〜再会した紳士な俺様社長にビジ婚を強いられたはずが、世界一幸せな愛され妻になりました〜

 そう考えると何もかもがしっくりとくる。もしかしたらあの夜だって何もなかったのかもしれない。

 ーーあの変態発言もそうだったのかな? ということはさっきの言葉も? きっと緊張のせいね。なら、納得だわ。

「秘書として、公私にわたり社長のサポート役。つまり、ビジネスにおいてのパートナーとして尽力してほしい、という意味ですね。承知致しました」
「いや、違う。俺は穂乃香と結婚したいと言ったんだ」

 せっかくあの夜の変態発言を酔ったせいにしてあげたというのに。言うに事欠いてこの変態社長は、初出勤してきた秘書に向かっていきなりプロポーズとしかとれない台詞をのたまった。

 穂乃香は驚きすぎてもはや言葉も出ちゃこない。ポカンとしてしまっている。

 そんな穂乃香を置き去りにして、すっくと立ち上がった変態社長がコツコツと小気味いい靴音を響かせつつ、穂乃香の眼前まで歩み寄ってきた。

 長身だとは思ったが、一八〇センチはあるんじゃなかろうか。

 加えて、男らしくキリッとした輪郭におさまった、凜々しい眉に切れ長のアーモンドアイ、上品にすっと伸びた鼻梁、形のいい薄めの唇。それらが絶妙なバランスで配置されたメンズモデル並みに整った面構えには、堂々とした風格がある。

 そのせいか、間近で見ると迫力が凄まじい。

 ポカンと見上げることしかできない穂乃香の肩にそうっと手を置き耳元に顔を寄せてくると、子宮に響くセクシーな音色を孕んだ甘やかなバリトンボイスで囁きかけてくる。

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